2013年10月7日月曜日

スポーツドクターになりたい人へ〜とっかかりは競技団体または地元チーム

最近何人かのスポーツドクター希望者から、どのようにスポーツドクターになれるか、尋ねられることがあった。

まずはもちろん各専門科で一人前になること。10年しっかり専門科で勤め上げられれば十分だ。整形外科や内科でなくてはダメか、と訊く人もいるがそんなことはない。産婦人科だって皮膚科だって眼科だって歯科だって、スポーツ分野で必要な科だ。
そのうえで、陸上、テニス、サッカーなどのどれか一つの競技団体に所属するのがよいのでは、とアドバイスしている。学生時代に行っていた競技でもよいし、観戦に興味のある競技でもよい。やはり何らかの競技団体の医事委員会の中で自分の位置を確保するのが、特に(勤務医なり開業なり本職を別に持ちながら)余技としてスポーツドクターを行う場合には得策と思う。
また、地元の特定のチームの手伝いをし、チームドクターを目指す方法もある。これにはそのチームの選手を日頃から診ている、などの素地が必要だろうから簡単にはいかない。また、チームの遠征などへの帯同を求められることもあるだろうし、かなりの時間と労力をチームドクターの仕事に費やすことになる。それなりの覚悟が必要だ。

日本体育協会の公認スポーツドクター資格は、やはり取得しておく方が望ましい。そのためにも、競技団体(または各都道府県体協)の推薦を得ることが必要となっている。
多くの競技団体が「おかかえの」ドクターを確保しておきたいはずなので(主催大会の医務のドクターを集めるのが容易だから)、もともとコネがなくとも、最終的に推薦を得られることの方が多いだろう。
また国体を近々行う県の体協などもドクター確保に積極的なはずだ。問い合わせてみるとよい。

2013年10月6日日曜日

日産婦・女性アスリートのヘルスケア小委員会に招集

女性アスリートの無月経などの婦人科的問題に対応するため、日本産科婦人科学会の中に「女性アスリートのヘルスケア委員会」が設けられた。新聞記事によれば「東京五輪をみすえ」てとのことだが、きっかけはどうあれ、このニッチな領域が日産婦で正面からとりあげられること自体初めてのことだ。
臨床スポーツ医学会の婦人科分科会との整合性をとりつつ、より大規模な調査や仮説の検証ができる機会なので、私もこの委員会活動に力を注ぎたいと思う。
第1回の会議は11月上旬の予定。