第33回全日本実業団対抗女子駅伝に備えて午後、仙台入り。明日は、日本陸連医事委員会から派遣されるNFRの仕事である。医務活動やドーピング検査が適正になされているかの監査みたいな役割。
仙台に着いたとたん、寒さが関東とは違った。日中が4℃。夕方から雪が舞い始め、明日も降り続く予報。すでに歩道は真っ白になっている。女子長距離ランナーは特に低体脂肪率で自己保温能力に欠けやすいうえ、まだ冬が始まったばかりで低温下のランニングに体が慣れていない。これに風が吹けば、選手にはとても厳しいコンディションになるだろう。各チームとも低温対策に頭を悩ませているに違いない。
手袋、アームウォーマー、帽子、長袖シャツ、ハイソックス程度では足りないかもしれない。キッチン用ビニール手袋や、アウトドア用インナーグローブ、腹を覆うビニール、スポーツ用腹巻き、ホットクリームなど、小物にこだわる市民ランナーの知恵も授けたいところだ。
懇親会では赤いリボンを付ける招待客扱いで恐縮する。実業団連合副会長の大橋 誠五氏(新潟アルビレックスRC)と一般種目採用事情、指導者の報酬問題、クラブ組織運営の工夫、苦労などについて話をした。
実業団連合には企業体単位でないと加盟できないが、この実業団連合組織が自体がもはや時代遅れではないだろうか。多くのスポーツでJリーグに代表されるように企業内運動部からクラブに主役は移りつつある。そもそも実業という名称自体が昭和の響きがする。銀行や生命保険会社が「実業」かと言われると微妙だろう。アルビレックスは実業団加盟に際して「新潟アルビレックスRC」という会社をつくって加盟せざるをえなかったそうだ。佐倉アスリート倶楽部が2社から委託を受けて2チームを駅伝に送り込んでいた異常な状態のときに、「実業団」ルールの改革がなされるチャンスだったように思う。
この駅伝も「クイーンズ駅伝」などとネーミングに凝ってみているが、旧態の実業団対抗の本質は変わらない。ゆくゆくは、クラブチームもOK、大学チームも高校チームもOK、強豪の2軍チームも市町村の代表チームもOKというくらいオープンな大会にならないものか。サッカーの天皇杯・皇后杯みたいなイメージである。
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