病院実習の始まる5年生になって、かえって調子が上がり、競技意欲の増した感のある岡部文子(医学科5年)が個人選手権に出場。この大会は各種目の大学トップ級は、日本選手権を控え出場を手控える傾向にあるが、女子10000m競歩は国士舘大を除いてほぼトップ級が出揃った。
前週の外科系実習でなんども腰が重くなり不安があったという岡部だったが、前半はやはり動きがスムーズでない様子。それでも冷静に5→4→3→2位と徐々に順位を上げ、五藤(中部学院大)が抜け出した後の後半は単独2位を独歩。後方から松本(順大)が猛追してくるものの、8000m以降粘って持ち直し2位を死守した。高温多湿の厳しい条件の中、先月の関東インカレで出した自己記録に16秒と迫る好記録だった。
「この程度の練習で結果出しちゃっていいの?」と本人は謙遜していたが、最近の安定した結果はこれまでの積み重ねと、時間のやり繰りに慣れてきたおかげだろう。1週間前の埼玉県選手権での5000mW自己新も結果的にいい刺激になっていたと思う。
今後は3000m、5000mなど、ランのレースも目白押し。多様な刺激を入れつつ、気分転換も図りながら、さらにレベルアップしてほしい。辛い長時間手術見学だって体幹トレーニングと思えば無駄ではないぞ。
次の目標は、まだ達成していない日本インカレの表彰台か。
女子10000mW決勝
1位 五藤 怜奈(中部学院大・2年)47:15.25
2位 岡部 文子(埼玉医科大・5年)48:26.07
3位 松本 紗依(順天堂大 ・1年)48:31.24
問題点が一つ。多湿に加えて時折日が差し気温が急上昇。熱中症でゴール後医務室に担ぎ込まれる選手がいたほか、救護の手当てを受ける選手が複数人出た。日本インカレなど大学の大会では、女子10000m競歩が10時〜14時の暑い時間帯に組まれることが多い。
他のトラック競技のラウンド間の時間確保など、運営上の理由があるのだと思うが、もっともトラック上を長く動き続ける種目なので配慮が欲しいところである。暑さのために実力を発揮できない選手が出ており、残念だ。
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