これまで女子陸上競技選手の無月経・疲労骨折というと、長距離ランナーにばかり注目が集まっていた。実際には、無月経・疲労骨折のリスクが高い方から、長距離走・競歩>跳躍>短距離走>投擲、の順になるようだ。
注目すべきは女子跳躍選手の無月経・疲労骨折経験率の高さ。確かに一線級の走幅跳・三段跳・走高跳・棒高跳の選手達は(長距離ランナーほどでないにせよ)スリムな痩身である。重力と戦う競技であるからには、軽量化は必至なのである。
長距離走のような「雨垂れ石を穿つ」ような継続的な骨へのストレスというよりも、体重の数倍という突発的な大きな衝撃が脚にかかる。
その結果としての疲労骨折が、長距離ランナー並みあるいはそれ以上に多いようだ。
一方、跳躍選手と短距離ランナーの間には、歴然とした罹患率の差がある。
日本は駅伝が盛んなせいか、跳躍選手の数も存在感も長距離・マラソンに隠れてしまっているが、こうした問題点があるとするならば、今後の跳躍選手育成に一石を投じるデータとなりそうだ。
詳細は日本陸連医事委員会、日本産科婦人科学会の報告書がそれぞれまとまるのを待って、改めて。
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