2013年6月10日月曜日

武甲山トレイルラン〜前半温存作戦でもやっぱりへばった

昨年に続き2回目の出場の武甲山トレイルラン27km。①序盤の涼しいがテクニカルなハイキングコース、②武甲山への急登、③武甲山〜小持山〜大持山の稜線アップダウン、④大持山からの激下り、⑤7kmもの長いアスファルト、の5つのパートからなる、27kmとはいえハードなコースだ。
スタート・ゴール地点の羊山公園には、車で65分で到着。ドリンク500mlをウエストホルダーに入れて準備完了。3週間前の医局旅行箱根トレイルで捻挫した左足首と持病の左アキレス腱の痛みがあったため、ウォーミングアップなしでゆっくりレースに入った。そのため序盤渋滞に巻き込まれたり、遅いペースに少々いらいらしたりした反面、脚は温存できた。
武甲山への林道は得意のパート。走りさえすれば歩いている大勢を抜くことができる。登山道に入ってからもおおむね好調だったが、さすがに標高600mから1300mへの急登はどう登ってもきつい。だいぶ余力を使い果たした。
武甲山からの下りは左足首を大事にしながらそっと着地せざるをえなかったため、ゆっくり。再捻挫しては元も子もない。
武甲山以降の大持、小持の細かなアップダウンも少しずつ追い抜きモードでカバーでき、大持山からの激下りはむしろ貯めていた鬱憤を晴らすかのように駆け下りられた。ここでけっこう順位もリカバー。
18キロ過ぎの林道に出てからも、快調にピッチを刻み、4分半/kmで下り続ける。昨年8分もの長居を要したエイドも2杯のドリンクのみでパス。ところがここから徐々に厳しさを増す暑さにやられる。横瀬駅が近づくとともに、ペースが維持できないと悟り、駅のエイドで一休み。ラスト2Kは、奥武蔵ウルトラマラソンなどでバテたときと同様の惨状で、ようやくゴールにたどり着いた。昨年より9分悪いタイムだった。
順位は男子40歳代の部で24位(出走188人中)、男子総合54位(出走513人中)、男女総合55位。常に出走者中、1/10以内を目指しているが、今回は達成できず。
しばらくトレイルのイベントが続くので、脚を慣らしていきたい。

2013年5月23日木曜日

吉田香織選手のドーピング違反処分について

陸上競技関係者には衝撃的なニュースが飛び込んできた。


女子マラソンの吉田が薬物違反=資格停止1年の処分

 日本アンチ・ドーピング機構は23日、昨年12月のホノルル・マラソンで女子4位の吉田香織(31)がドーピング(禁止薬物使用)検査で陽性反応を示し、今年1月18日から1年間の資格停止処分を科したと発表した。レース後の検査で持久力向上の効果があるエリスロポエチン(EPO)が検出された。同マラソンの結果は取り消される。
 吉田は2006年の北海道マラソンで優勝経験を持つ実力者。同機構によると、同選手は昨年11月に貧血治療のため、医師から告知を受けないままEPOを投与された。医師にはドーピング検査を受ける可能性を事前に伝えず、治療に際して禁止薬物の有無を確認していなかったという。同機構は、吉田が競技者としての注意を怠ったと結論づけた。 (時事ドットコム)








EPOは持久系スポーツにおける競技力を直接的に向上させるもっとも有名かつ頻用・濫用されてきた薬物である。自転車ロード競技、長距離走の分野では、ドーピングコントロールの最大のターゲットとなっている。これまで日本の選手で検出されたという報道はなかったはず。それがついに・・・。

JADAのホームページで、今回の規律パネル決定報告が公開されている。それによれば、やはり医師が本人が国際的競技者であることを認識しないままEPOの投与がなされたようだ。しかしどうも腑に落ちない。
日常の貧血診療でEPOが投与されることは稀だ。EPOはただの貧血では使われない。適応症としては「腎性貧血」である。腎疾患が背景にある貧血との診断があって初めて投与される。そのような状態なら、本来高強度の運動は奨められないはず。
吉田選手は平成24年10月21日の第1回千葉アクアラインマラソンで、25℃近い高温の中、2時間32分11秒の好タイムで優勝している。優勝インタビューでは「この調子を横浜国際女子マラソンにつなげて世界選手権代表を狙いたい」と言っていた。
ところが、4週間後、11月18日の横浜国際女子マラソンでは、2時間37分10秒の14位と惨敗している。
問題のEPOは、横浜国際女子マラソンのわずか6日前、11月12日に投与された。今回のケースは、勝負のレースの前に調子が落ち、(おそらく軽度の)貧血が明らかとなって焦る吉田選手側が「レースが近いから早く貧血を治したい」という希望を出し、ドーピングに無知な医師が安易に応じた結果ではないかと思われる。吉田選手も「知らないうちに違反薬物を投与された」一方的な被害者というわけでは決してないのだろう。

なお、医師は「ドーピング検査を受けるような選手」だと知らなかったからEPOを投与してしまった、という記事になっているが、「ドーピング検査を受けるような選手」でなければ投与してもいいかのように読めるこの記事は少々危険である。例え中学生、高校生のランナーに対してでもEPOの投与は違反であるばかりか、多血症状から血栓症を起こす危険性を孕む。また一時的に持久力向上、成績向上が得られるので、レースのたびに薬物に依存する競技者を生むことになってしまう。
高校生にも国体でドーピング検査が課される時代、吉田選手のような国際レベル競技者でなくとも、アスリートであれば誰でもドーピングコントロールには敏感であらねばならない。

2013年4月30日火曜日

「ピルを飲み始めたら、月経が止まらない」

アスリートにピル(経口避妊薬:OC)を処方する場合は、普通(アスリート以外)の患者以上に、副作用は出ないか、体調の異変はないかに気をつかうことになる。これはアスリートが、自分の体の変化やコンディションにより敏感であるためだ。特に試合期ではそうである。
今回、初めてヤーズ®の内服を開始したアスリートから、以下のような質問がきた。

生理が始まった翌日からヤーズを服用し出しました。ところが、いつもなら5日ほどで終わる生理がまだ続いており、量は多くはないのですが、終わるかな?と思ったら、終わらず、1週間になります。これは薬を飲み始めたのと関係があるのでしょうか? 試合が近いので悩んでいます。

確かに、OCの飲み始めの際の月経が「なかなか止まらずだらだら長く続く」という症状は(アスリートに限らず)けっこうな頻度である。
OCの欠点というか特性の一つとして、飲み始めの1〜3周期は内服中の少量不正出血がおこりやすい、というものがある。ヤーズ®は特に含有エチニルエストラジオール量が少ないためか、この不正出血の頻度が高い印象がある。
今回相談された、飲み始めの際の過長月経も「内服開始当初におこりやすい出血」の1種と解釈できる。規則的な内服を続けているうちに数日で止血する場合も多いが、1シート目の内服中は断続的に続いてしまう可能性もある。
それでは困るからと言って、慌ててOCの服用をやめても今の出血がすぱっと止まるというものでもなく、またかえって一時的に出血が増えたり、周期が予測不可能になったりしますので、その他の副作用がないのであれば、継続をおすすめすることになる。
その際、なるべく一日の中で「同じ時間」に内服してもらうよう、再度アスリートに確認をした方がよい。
規則的に服用継続しさえすれば現状の出血以上に量が増えてくることはまずないので、試合があったとしてもさほどコンディションを落とすことなく出場できる。
2シート目、3シート目に入ってもなお不正出血が続く場合には、OCの種類の変更(ヤーズ®以外のもの)を考慮するか、メリット・デメリットを勘案のうえOC服用そのものを見直すことになる。

また、OCを初めて試す場合は、最重要の試合を1ヶ月以内に控えた時期でなく、2〜3ヶ月以上の余裕を持っておいたほうが、こうしたトラブルに深刻に悩まなくてすむだろう。

2013年3月4日月曜日

京都マラソン〜2年連続撃沈


2回目の京都マラソン。後半のコースの厳しさを前回身をもって体験したので、今回は、シューズをいつものターサーでなくゲルフェザーを採用し、5km21分ペースで前半を自重し、後半ペースアップして2時間55分、という目論見を立てた。しかし、実際は・・・。
自重したつもりが、宝ヶ池の激坂で脚の余裕が全くなくなり、あえなく目標は潰えた。3時間05分07秒の大凡走。がっくり。

2013年2月27日水曜日

青梅マラソン〜1時間台に届かず

別大から2週間。久しぶりに青梅マラソン30kmに出場した。
目標は1時間58分、最低ラインは2時間00分と考えていた。
結果は2:01:03(ネットタイム2:00:45)。5Kごとのラップは、20:15-19:39-20:12-19:45-20:34-20:20。
折り返しまではまあ予定通りといえるが、20K以降が伸びなかった。後半抜きまくり、をイメージしていたのだが実現ならず。順位は5K通過時点で335位だったのが、じわじわ上がって268位だからまあ大崩れではないのだが・・・。

別大からたった2週間で疲れが残っていたからだな、と自らを慰めようとしたところが、閉会式会場で出会ったパナソニックの倉林監督から「川内が熊日30キロで宮脇に勝って優勝したよ」との衝撃ニュースが。川内君も2週間前の別大でいったん「使い切って」いるはず。しかも今回1時間29分台の好タイム。2週間前にフルを走ったから、という言い訳を使えなくされてしまった。
ちなみに宮脇君(トヨタ自動車)も10月の世界ハーフ(ブルガリア)遠征をご一緒した日本のエース(でかつ好青年)。フルを走ったばかりの川内君にやられてさぞ悔しがっていることだろう。

なお今回試験的に、レース会場で購入した小型ウエストポーチに、エナジージェル3袋をハイドラパックのソフトフラスクに詰め、21K・26Kで摂取してみた。フルやロングトレイルレースでもあまり積極的にジェルを摂る習慣はないのだが、今回はかなり「効果」を実感した。20K以降ペース維持が厳しくなり「ビルドダウン」でジリ貧になりそうなところ、ペースを持ち直すことができたうえ、ゴール後の「余裕度」が全然違う。元気。
勢いあまって、帰りは最寄りの大混雑中河辺駅利用を避け、6K離れた八高線の金子駅まで走ってしまった。効果抜群といえるが、レースでもっと力を発揮できるよう、摂取タイミングに工夫が必要なようである。
(写真はハリマネさん提供)

2013年2月26日火曜日

ランナーズ4月号と神風

40〜41ページの「別大好きのランナーたちが魅力を語り合う!」という座談会特集に登場。
北西の緩い季節風が吹くときは、前半多少の向かい風を集団の中で我慢すれば、別府から大分方面に海沿いの別大国道を駈けるときに風が後押ししてくれる。特に、前半はほとんど向かい風がなく、レース後半に向けて追い風が強まるときなどは神風と呼ぶべき好条件になる、ということを述べたら、そのまま「神風」という言葉が掲載された。
まさに台風がらみの神風に乗って別大で10年ほど前に快記録を出した大学の先輩が使っていた言葉なので、オリジナリティーは先輩に譲らなければならない。

一昨日の東京マラソンを見ても、あるいは正月の箱根駅伝を見ても、風は記録の出しやすさを大きく左右することがわかる。
東京マラソンはスタート地点からゴールへのベクトルがおおむね北西から南東方向であるので、一昨日のように北風または北西風であれば、多少の向かい風区間はあっても、全体としてのベクトルは追い風になる。ちなみに東京マラソンはこれに加えて公認コース限度いっぱいの下り坂になっているので、記録が出やすいコースなのである。
別大も北西の季節風が吹けば、スタートのうみたまごからゴールの大分市営陸上競技場まで追い風ベクトルになる。というか、それを狙って3年前にコース変更がなされたと思われる。
駅伝のような場合は、一区間が完全に追い風になったり、向かい風になったりすることがある。なかなか破られない驚異の区間記録、というのはだいたい追い風の年に出されているものである。逆に今年の箱根往路は突風に近い南風に完全にペースを押さえ込まれたわけである。


2013年2月9日土曜日

川内選手のトレーニング用シューズ論も独特

アシックス・ターサー30周年記念ページに高橋尚子さんのインタビューが掲載されていて、これを見ていると、「(トップランナーにとっては)ターサーは安全でクッションがあるので、ロングジョグや疲労回復のジョグに最適」という趣旨のことを強調している。じっさい多くの実業団選手が、朝練やジョグ、アップ、移動用にターサー、あるいは他メーカーの同レベルのレーシングシューズを用いている。
この、ロングジョグなどのもっとも「普段使いの」トレーニング用シューズに対する考え方も、川内優輝選手は実業団選手の大多数とは全く違う。川内選手が頻用するトレーニングシューズは、アシックスのGT-2000シリーズである。しかも、ご存知、スーツを着ての通勤ランにも、職場でも使用するから、オールブラックのGT-2000である。彼にとっては極細の白ラインや模様も邪魔らしい。ブルガリア遠征のときも、レース以外の練習は全て黒GTで走っていたし、先日別大のレース後に会った時も足元はやはり黒GTだった。
川内選手曰く、「実業団選手たちは、薄いシューズばかり履いて、それで怪我しているのだから、何の意味もない。GTが自分には一番合っている。これにしてから故障しなくなった。通勤ランもロングジョグもビルドアップもGTでいける。キロ3分半だって可能。」
ちなみに私もこの意見に完全に同感である。ターサーはキロ3分台で走行するのに最適な「レース用」シューズ。ジョグや疲労回復にはもっと「ごつい」シューズを履けばよい。

昨年のブルガリア遠征でのドーピング検査控え室で、川内選手は、たまたま一緒になったアメリカ女子選手(ネルソンだったと思う)と「日本の選手はなんで練習から薄いシューズを履いているのか理解できない!」と意気投合していたのは面白いエピソードだ。川内選手の考え方は、日本の実業団基準からは全くはずれているが、どうやら国際標準のようではある。ちなみに件のネルソン選手は、世界ハーフのレースでターサーを履いていた。
川内選手以外にも、藤原 新選手も最近はGT-2000シリーズを履いているようだ。実業団と一線を画した彼ら2人の競技スタイルは、トレーニング用シューズの選び方にも及んでいるといえる。

2013年2月8日金曜日

出産が女性トップランナーに与える影響


先日の大阪国際女子マラソンで、37歳の小崎まり選手が2時間26分41秒の好タイムで日本人3番手となる4位でフィニッシュした。
小崎選手は一昨年の7月に長男を出産。産褥1年6ヶ月ということになる。
報道によれば、本格的な練習を始めたのはレースの約1ヶ月前。育児や家事で練習量は以前の3分の1に減っており、走り込みはできたが、スピード練習がきちんとできないままの出走だったようだ。それでこのタイムなのだから恐れ入る。
もともとマラソンに関しては「はずさない」選手だったので、マラソンという種目が「手の内に入っていたから」とも言えるだろう。
ただ、本人が、出産後にどのような体の変化を自覚しているのか、出産後のトレーニングの工夫点はどのようなものだったのかには、私も興味がある。

一般的には、特に出産を経たからといって女性の運動能力が大きく変化することは考えられない。少なくとも(加齢変化以上に)低下することはない。
もちろん一時的には、体脂肪がついたり、脚筋力が落ちたり、(授乳の影響で)骨塩量が減少したり、(帝王切開の場合は)創部が痛んだり、(経膣分娩の場合は)骨盤や恥骨が痛んだり、ということはある。しかし、出産から1年程度経過すればほぼそれらの影響はなくなってくるのが普通である。
むしろアスリートにとっては、ブランクによるロスよりも(強制的な)休養期間が生じることにより勤続疲労から回復するというメリットが出ている可能性さえある。
ちなみに、世界記録保持者のポーラ・ラドクリフ選手が出産後の復帰に苦労し、故障がちとなっている理由は、早期の復帰を目指すあまり、授乳による骨塩溶出によるとされる骨密度減少時期に激しいトレーニングを再開したこと、また妊娠中も後期までビルドアップ、傾斜トレッドミルなどの高負荷のトレーニングを行ったことで、「休養によるメリット」もほとんど享受できなかったことにあると個人的には思っている。
日本では赤羽有紀子選手がママさんトップランナーとして活躍しているが、やはり出産後の1年は全く思い通りには走れなかったという。
今後はセカンド・ウインドACの嶋原清子選手が出産からの復帰を目指しているようなので、注目したい。

2013年2月3日日曜日

6回目の別大マラソン〜走力ダウンを突きつける結果

これまでの5回が、
平成20年(37歳)自己ベスト(2時間46分)◎
平成21年(38歳)40キロ関門止め   ×
平成22年(39歳)2時間51分     △
平成23年(40歳)自己3位記録(2時間48分)◎
平成24年(41歳)発熱で3時間10分    ×
と来ているので、今年は可もなく不可もない△の結果かな、と予想していたが、まあそんな感じの結果になってしまった。
2時間55分37秒(約3000名出走中 711位)
ラップは以下の通り。
19:31-20:24-20:24-20:38-20:33-20:44-21:31-22:00-9:50

朝から快晴の別府は、日なたでは汗ばむほどの陽気で微風。急遽、ウェアをランニングシャツ1枚に変更した。
今回は2時間47分のエントリータイムで699番のナンバーカード。スタート直後から、相当頑張っているつもりだが、周囲(600番台、700番台の選手)のスピードになかなかついて行けない。それもそのはず、5キロ通過は予定より40秒速い19分31秒でびっくり。自分のペースに落としたところが、抜かれまくる。現在の「自分のペース」とは残念ながら20分20〜30秒だったよう。15キロ過ぎからはなんとか安定した集団にくっつくことができ、20キロあたりからはじわじわと追い抜きモードに入る。
しかしその調子も30キロまで。ここで一気に疲れを感じてペースダウン。33キロでは一瞬立ち止まるほどの左膝裏痙攣に見舞われた。幸い追い風に助けられて大崩れこそしないで済んだが、40キロすぎからもなんども両ふくらはぎがピクつき、全くラストスパートをかけられず、最低限2時間55分切りとの目標もクリアできなかった。
そんな尻すぼみのゴールだったのでがっかり感ばかり先に立っていた。
しかし、ひそかにライバル視していた大学の先輩や後輩、埼玉医大のお仲間、産婦人科の大先生、トレイルのお仲間立ちも、皆案外苦戦されていたようで、まあそれなりに実力を発揮できたかな、と少し気持ちが前向きになってきた。

レース後は、事前に言われていたランナーズ主催の座談会で、福岡大の田中先生、世界記録保持者の保坂さん、元IH優勝の安池さんらと好き勝手な放談。これは楽しかった。2月号の記事なるようだ。
さらに座談会を行っていた会議室に、見事に大会記録で優勝した川内優輝君が登場!ぶら下がり会見のためだったが、僕も田中先生も保坂さんも皆川内君とは知り合いで、川内君の方も興奮。嬉しい記念撮影ができてさらに気持ちは前向きに。
次は青梅マラソンを経て、京都マラソンの予定。

2013年2月2日土曜日

明日は別大マラソン〜大分で講演会に参加

さて、いよいよ明日は年間の最大目標レースである別府大分毎日マラソン。昨年のように直前で体調を崩すこともなく、まずまずのコンディションが維持できた。今日の別府は春の暖かさ。さすがにマラソンには暑すぎる陽気だったが、明日は気温は下がってくれる見込みで、風さえ強くなければ(ほどよい北西の季節風くらいがベストだが)完璧だ。

今日は受付の後、急遽大分西高校へ行って、西別府病院スポーツ医学センターと大分陸協共催の講演会に行ってきた。講師は順天堂の鯉川なつえさん。監督業に加えて、女子長距離選手の無月経や貧血などの医学的問題についても活発に発言しておられるので、これまでにも学会のシンポジウムや研究会で何度もご一緒したことがある。
今日はメインの聴衆が、高校の陸上部員やその指導者・保護者だったということで、啓蒙的な話がほとんどだった。こうした講演会を主催するなど、啓蒙活動を頻繁に行っておられる西別府病院の松田貴雄先生(産婦人科)には本当に敬意を表する。
いくつか鯉川さんと議論したい内容もあったが、また今度ということで。簡単にまとめると、「若年女子選手が長距離走で結果を追い求めるのと、女性として健康を追い求めるのとでは相容れないのでないか」という相克が浮かび上がったといえる。鯉川さん自身も、女性競技者の健康維持という立場と監督として速く走らせなければならない立場の間で、微妙なバランスをとらざるをえないようである。