2008年1月19日土曜日
都道府県対抗女子駅伝〜湯田選手に釘付け・里帰り分娩についても
ちょっと遅くなってしまったけど、先週日曜日の都道府県対抗女子駅伝の感想を。
この駅伝、ひところ有力実業団選手がほとんど出なくって、アンカーの顔ぶれ見てもほとんど知っている選手がいなくて、実際レベルも低くて、全然面白くなかった時期があった。でもここ数年、また見ていて面白い駅伝になってきているような気がする。
弘山晴美、今年は出なかったけど福士加代子、今年の目玉・野口みずきなどのメジャーどころに加えて、嶋原清子、杉原加代などの世界選手権組や、小林祐梨子などの話題組、中村友梨香、森本友の売り出し中天満屋組など、けっこういい選手がいろんなチーム、いろんな区間に分かれて走ってくれる。
見ている方は、真ん中より後ろの遅れているチームでも急に名のある選手が出てくることがあるうえ、普段の所属チームと違うユニフォームを着ているものだから瞬時に見分けるのには熟練を要し、なかなか疲れる。
さて、気の付いたこと。
まず2区で湯田友美ちゃん(ここは「ちゃん」をあえて敬称として付けさせていただこう)がスーパーだった。白い帽子のアクセントだけでも目立ったうえに、結った髪をなびかせ、しかもかわいらしい。走りの方でも追い上げてトップを併走し、最後に突き放して先頭に立つのだから、テレビカメラも独占。走りもカンベキで区間2位の好走。先頭を併走した浦田佳小里選手も区間賞の小林選手も完全に引き立て役になってしまった。男性視聴者は絶対に湯田選手に釘付けになったはず。女性もか。
全日本実業団女子駅伝で福士選手の後で中継点に出てくるのが遅れてミソを付けたのを一気にひっくり返して大挽回・大ブレイクである。日本陸連の医事委員という立場上?、女子選手の容姿のことをあれこれ言うのはいかんと思うが、これは特別。今後絶対に人気が出る。
で、優勝した京都だが、今回大会記録をつくって満足したら、もう地元出身じゃない大学生と実業団選手を使わないでチーム編成してほしい。強すぎて勝負の興味が薄れる。だから湯田選手も次回は愛知でどうぞ。
ちなみに京都のアンカーの小島一恵選手は大学生ながら強かった。骨格もしっかりして逞しい。今後きっとマラソンで強くなる。
栃木のアンカーをつとめた赤羽有紀子選手もすっかり10kmを問題なく走りこなせるようになっている。好調持続。順調に行けば北京五輪へ10000で選ばれそう。
野口みずき選手は少々前半突っ込みすぎたのかな。思ったより後半は伸びなかった。それでも群馬の選手を抜いていくバイクカメラのシーンなど、「ものが違う」ところを見せつけてくれた。
最後に、岩手のアンカー那須川瑞穂。なんと47位のビリでスタートしたからどうなるかと思ったけど、ちゃんと5人も抜いてきた。さすがである。岩手は実業団も大学も有力チームがない。ふるさと選手にたよるしかないわけで、戦力的にはなかなかきついだろう。
この大会、ふるさと選手としての出場回数制限がなくなったらしい。これはいいこと。企業や大学の多い都府県ばかりが有利になるのを防ぐことができるし、やはり福士選手なら青森、野口選手なら三重、というイメージがこちらにもある。弘山選手だって東京で出るより徳島のユニフォームを着た方が燃えるはずだし、後輩との交流にも熱が入るだろう。
急に産科の話で恐縮だが、人での少ない地方の病院では「里帰り分娩受け入れお断り」というところがちらほら出てきている。やむを得ない対処法であると思うが寂しい話である。自分の育った土地で両親にまた世話になりながら、親のありがたみを感じつつ、久しぶりに少々甘えながらお産を迎えるというのも日本特有のいい習慣だと思うのだが。老境に入りつつある両親もつい頑張ってしまうのが、なかなか微笑ましい。
これがみんな大都市の病院で生むということになると、効率の面からするといいのかもしれないが、やはり味気ないと思う。
駅伝のふるさと選手拡大の方針は、そんな残念な流れに竿をさしてくるようでちょっとうれしくなった。
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2 件のコメント:
知らない選手が増えてきました。そんな中で弘山選手が現役というのはすごいことです。
2006年秋にツールドフランスの英雄ランス・アームストロングがニューヨークシティマラソンに挑戦していました。彼は初マラソンでサブスリーだったのですが(2時間59分台)、彼を励ましながら伴走していた小柄な女性がジョン・べノイトだと知り驚きました。
ベノイトはロサンゼルス五輪の金メダルゴール前の笑顔が素敵でしたね・・・。
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