この駅伝の区間距離は1区から7区が9.5kmから14kmの間、最終区のみ19.7kmである。これくらいの区間距離と区間数が大学生長距離ランナーにはちょうどいいのではないか。こうなると大ブレーキのようなドラマはあまりない反面、各校が比較的安定した力を発揮できる。
つまりほとんどの区間が20kmを越えている箱根駅伝は距離が長すぎるのではないかと思う。距離を意識するから練習量が過大になるし、体調不良の影響がダイレクトに出て大ブレーキがおこるし、10区間ともなると体調不良のエースも出さざるをえないし・・・というわけだ。もちろん箱根駅伝は、正月に、しかも都心から箱根山に行って帰ってくるという、神事に近い行事であるので、大会としては価値あるモノだが、現在と同様、あくまでも関東大会にとどめ、もっと全日本に価値を見いだすべきではないか。これはマスコミの報道姿勢にも大きく左右されることなので、ぜひ一考を求めたい。
で、今回の全日本だが、1年生に有力選手が4人も加入した早稲田に注目していたが、そのうち3人が出場し、皆それなりの走りで10km以上の距離にも対応してきている様子がうかがえた。世界ジュニアに一緒に行った三田君もラストで先頭に立つ「おいしいところ」を持っていって、おめでとう、である。終盤2区間で知名度で劣る駒澤にどれくらい離されるかと心配したが、たった40秒そこそこで粘ったのも立派。箱根駅伝ではもっとこの差を詰めてくるではないだろうか(と、こういう風に本番は箱根だよ、みたいな意識が我々見る側にもあるのが問題かも。そもそも全国大会の後に、関東大会が来るという順番も不自然だなあ)。
世界ジュニアに一緒に行った東洋大学の1年、柏原君もいつもながらの積極的な好走だった。先頭を譲らず、竹澤君にもほとんど詰められず、見事なものだった。東洋大学は坂戸から5km程度のところにグラウンドと合宿所があり、ときどき休日jogなどをしている選手をこの付近でも見かけるから、城西大学の次に「地元」として応援したくなる大学だ。監督の川嶋さんも毛呂山町出身だし市民ランナーのイベントに出てきてくれるし、この前の毛呂山鎌北湖マラソンでもお会いしたばかりだし、親近感がある。
早稲田、東洋とも頑張ったが、最後はやっぱり安定感と地力の差で駒澤が優勝をさらった。出身高校などを見ても比較的地味なのに、つまり区間新を出すような大エースがいないのに、立派なものだと思う。
ところで、この駅伝は外国人留学生は2区間(2人)OKなんだね。高校駅伝は7人中1人で最長区間ダメ、実業団駅伝が8人中1人で指定区間のみ、となっているのに対して、一番寛容なルールではないか?それでも3位以内に留学生採用大学が入ってこなかったのだから、これでいいのかもしれない。あまり留学生を閉め出す方向に行くのも、ワンジルのような人材が日本にいにくくなってしまうので日本人ランナーにとっても損失のような気がする。
箱根駅伝はどうだっけ。10区間あるのだから2人認めてもいいかなと思うが、なにしろ「神事」だからもっと厳しくせねばならないのかもしれない。
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